パン作り奮闘記

ヨーロッパに住んでいるというと、たまに言われるのが、
おいしいパン屋さんとかいっぱいありそう!

…。
おいしいパン屋さん、あんまりないんです…。
たぶん、おいしいパン屋さんがたくさんあるイメージって、パリとかなんだろうなぁ。
フランスの各都市には、おいしいベーカリーがいろいろあって、バゲットとか、バタールとか、クロワッサンとか、とっても美味しいらしいです。

そんなパリからは遠い、こちら東欧の地方都市なもので、そんなお洒落な感じではありません。
美味しいパン屋さんは一応ありますが、80000人規模の町に、1件(2店舗だしてるけど)です。
人々の生活に密着したパンなのですが、スーパーで袋入りの700gくらいのパンを皆さん買っていっています。
質より量みたいな。
スーパー売りのパンも、ピンからキリまであって、安いのは非常に美味しくないです。というか不味い。
逆に、大手スーパーのパンコーナーには、パン屋さん的なパンも売っていて、ちょっと高めのものだと、想像以上に美味しかったりします。

でも、こちらに住み始めたころは、どこに美味しいパンが売っているのか分からず、とても困りました。
実家にいたころは母がパン作りもしていたので、少しは教わったのですが、自分一人で全工程することはありませんでした。
だけど!美味しい焼きたてパンが食べたい!
そんな食いしん坊の意地で、パン作り奮闘記が始まりました。

当時は3人暮らし。
私が食べたいのは、焼き立てパン。
フラットメイトの一人は、ふわふわパンが好み。
もう一人のフラットメイトは、フランス人でパンにはうるさい。
食事は当番制で、一緒に食べていたので、フラットメイトたちも納得するようなパンを作れるように、当時はとっても奮闘していました。
年月と共に、それぞれの好みにあったパンに成功したり、ダメだしされたり。
パンの研究開発は楽しかったです。

そんな日々も過去のものとなり、
現在一人暮らしで、好きなように食事をとる日々になりました。
らくだけど、誰かのためという大義名分がないと、研究意欲が…。
ちょっと忙しいこともいいわけにして、パン作りから少し遠ざかっていました。
お気に入りのパン屋さんとか、スーパーのパン売り場で、妥協点を探す日々。
が、しかし、
先日、パンがないけど、遠くまで買い出しにも行けないという事態に!
お隣のスーパーに行くも、妥協できるパンがない・・・。
パン屋さんまで行けないけど、美味しくないパンも食べたくない。
そんなときに思い出したのが、そのスーパーで売っているパン生地でした。
ハムとかベーコンとかサラダに並んで、冷蔵棚にパン生地が売っているのです。
存在は知っていたのですが、今一つ使う気にならないまま数年がたっていた市販パン生地。
かなり悩んだのですが、満を持して買ってみました。

こんな感じ。
こちらの生地を使ってみた感想については、また後日レポします。